お正月用の花飾り基本原則と 「おうち用」ならこれでOK!ライン

お正月を迎える「おせち料理」
玄関ドアに飾る「お飾り」のように

「お正月を迎える「正月花」「迎春花」を飾りたい!
 そう思ったけど、何をどう飾ればいいのかな?」


分からないことだらけの疑問を解決します。

正月花・迎春花の基本

基本的な正月花(切り花)は ●松 ●菊 ●千両」 を使って飾ります。

これには意味があります。


●松  松は「神様が降りる目印」に家々に飾ります。門松もそうですね。

●菊  日本の国花「菊」は、日本で最も「格の高い花」。
    天皇家の御紋でもありますよね。
    日本の行事では、おめでたいとき・長寿や無病息災を願う行事・そして弔事に菊を飾ります。
    現代ではお祝いには洋花を使うことが増え、日本の節句や行事を行う慣習が減ったため
    弔事の花の印象が強いと思いますが、「最も格上の花」なので慶弔両方に使います
    海外での ユリやバラの扱いと同様だと思ってね。菊は「とてもおめでたい花」でもあります。
    成人式や七五三に着る着物の「おめでたい絵柄」も菊ですよね。
 
●千両 冬のさなかに赤い実をつける枝ものは縁起物です。
    千両のほか、「南天」の枝葉や実をおせちの盛り付けに使ったりしますね。
    鉢植えの場合「万両」も縁起物として飾ります。

この時期の「松」と「千両」は
花市場で専用の市場が出るくらい特別な存在。
松だけが出荷される「松市」、千両だけが出荷される「千両市」があるんですよ。
いろいろな松、いろいろな千両があるんです!(花屋さんに行くと買えます)
 

「松・千両の基礎知識」 過去ブログ記事

http://blumeleben.blog25.fc2.com/blog-entry-1184.html

ここでたぶん思う疑問。 

「あれ?お正月ッて ”松竹梅” だと思ってたけど?」

はい、”松竹梅” も縁起物です。
どれもお正月の時期に美しい、縁起が良い植物とされています。
現代は格付けに使われますが松竹梅にランクはなく「本来どれも縁起が良い」ものです。
なんですが、お正月に切り花を飾るときには「松竹梅」とは 通常、言いません。

据え置き型の大型の「門松」 や 「盆栽」には 松竹梅もよく使われますが
切り花を家に飾るときの基本は 「松・菊・千両」 です。

・梅の枝の切り花の出荷はあります
・正月花を「竹を割った器」に活けることもあります
・が、家に飾る花材としては 基本「松・菊・千両」です


 


    

基本の正月花の飾り方は?

では、その「松・菊・千両」を どう飾ればいいの??

飾り方(活け方)は、あなたが特に 決まった流派の生け花のお弟子さんである、といった
特別な事情がない限りは

なんでもいいです。

「えっ、そんな、何でもいいなんて言われても困る!」

ですよね。うん、分かります。

いちばん簡単な飾り方は、水の入った入れものにそのまま入れるだけ。
「投げ入れ」という活け方です。

松は木の枝でとても重いです。 千両も、菊も重たいです。
なので、最大のコツは

ずっしり重い入れ物に、
倒れないような長さで入れること。
(重いものは器の高さの2倍まで)

基本の「松・千両・菊」をオシャレに飾るには 過去のブログ記事

http://blumeleben.blog25.fc2.com/blog-entry-1190.html

「倒れないように入れる」=
重いものはなるべく下に(低く)して
下にたくさん入れる、上のほう(高い位置)は軽くします。

これって、別に「デザイン的なセンスが必要な何か」じゃなくて
単に「重たいものを倒さないための基本中の基本」ですね。
これだけで良いです。

 

なお・・・
本来は、12月31日の大晦日に お飾りや花を飾ることは
「一夜飾り」と言って 縁起が悪い、良くない事と言われてきました。

が!

現代、大晦日だろうと 元日だろうと
お仕事の方も たくさんたくさんいます!

ですから、一夜飾りだろうがそんなこと気にしない!
いつ飾ったって良いじゃないですか。

こういう季節行事は「季節らしくその日を迎えることができた!」ら
それだけでもう、万々歳!ですよね。


お飾りや花を飾って、おせち料理を並べることができて
「日本のお正月らしく 新年を迎えることができた」ら
それだけで「ワタシすごい!よくやった自分!!」って自分を褒め褒めしちゃう。

わたしは、そこに「自分の手で作ったもの」を入れたいから
おせちも何かしら1つは手作りして
花を自分で飾りたいから飾る。
でもコレも自由。ぜんぶ買ってきたってもちろん良いでしょ。
「用意した」ことがもう、
「日本のお正月らしく過ごしたい」って意識の表れだもん。素敵!

自己満足で良いじゃない。

だってこの現代、
そもそも「日本の季節を季節らしく感じたい」っていうこと自体、
個人の自由なんだもの。

でもね、自由だからこそ
日本で生まれたワタシは
自分が感じてきた「日本」の暮らし方を 自分自身がしていたいし
子どもたちにもこの日本の四季を 見て、感じて、憶えていてほしいと思うんだ。

そしてもし、子どもたちが
自分の見てきた「日本の暮らし」を大事にしてくれて
さらに自分の子どもたちにも伝えてくれたなら
もう嬉しくて嬉しくて、涙が溢れちゃうだろうなあ。

  

 

必ず 松・千両・菊 を飾らないといけないの?

とはいえ、現代ですから、必ず「松・千両・菊」の3種を飾らなくてはいけない!
なんてガチガチにならなくて大丈夫。

ここからは もと花屋店長・おうちの花を長くお伝えしているわたしの
個人的な考えですが
こういう季節行事の花は「その季節行事の意味」さえ大事にできれば
現代風にアレンジして楽しく飾れればそれでいいと思っています。

なんせ「おうち用」ですから。


伝統として正式にかたちを遺さなければならない使命とかないでしょ。
なので遺さなくてはならないようなケースは別ね。
それとは関係ない、「ふつうにおうちで花を飾りたい」場合は
何も気にすることはないと思っています。

ただ、わたしは「その季節行事の意味」は大事にしていたいと思うんです。

なので、お正月の場合は ココ↓↓ を抑えると「お正月らしさ」を保てると思うな。

●「松」もしくは、
 
同じ「冬でも枯れないとこしえの緑」であり「破魔」の意味を持つ
 常緑の針葉樹を入れる (クリスマスのコニファーをそのまま使っても○)

●日本の植物や 日本のお正月にちなんだ小物をどこかに入れる

ここさえ押さえていれば「お正月らしく」なります!(我が家のお正月花一例)

 

松も千両も菊も、どれもなくても
バラやチューリップといった洋花でも こんな風にできます↓↓

ちゃんと「お正月らしく」見えるのは
どこかに 日本の要素が入っているから。
ね? だいじょうぶでしょ?
マネしてみてね。

このあたりの 考え方や 基本の崩し方、表現方法を詳しく知りたいときは
【おうち花マスター講座】「お正月花」の回(中級12月)をご覧ください。
おうちでお正月の花を飾るときの 基本のきまりの「崩し方」
何をどこまで破っても大丈夫か? どこをどう抑えておくのか?
段階別の飾り方をノーカットで 約3時間みっちりお見せします。

 

 

個人的なおすすめの花は
 ●葉牡丹(ハボタン)
 ●菊(色々な咲き方・色があります)
 ●蘭(特にシンビジューム)


とても長持ち!(約一カ月もちます)で 豪華!で 美しい!

2023年のお正月花 &2007年お正月から~のわが家の正月花はこちらから見られます

http://blumeleben.blog25.fc2.com/blog-entry-2181.html

 

お正月を迎える花を飾って おせち料理の準備をすると
31日大晦日までみっちり仕事で忙しくても!
「ああ、お正月だ」って思えるんですよねえ。

季節の節目節目に花を飾ると 
花を飾ることで この「節目」「季節行事」を
しっかり感じることができるような気がするんです。

あなたも、「お正月を迎える花を飾る時間」いかがですか?

 


 

 

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