お彼岸のお供えもののこのお菓子の名前は、春と秋で変わります
お彼岸のお供え物と言えば、もち米を炊いて丸めてあんこやきなこをまぶしたこのお菓子。
現代での一般的な呼び名は「おはぎ」ですが…
わたし、春に「おはぎ」と呼びたくないんです。
春は「ぼたもち」と呼びたい!
「春のお彼岸」のときも、スーパー等に並ぶこのお菓子には「おはぎ」と札がつけられています。
神奈川県ではもう、ここ20年くらいはずっと、季節問わず、通年「おはぎ」とついています。
でも、わたし3月は「ぼたもち」って呼びたいんです。
ぼたもちを漢字で書くと「牡丹餅」。
わたしはこういう、にっぽんの風流な呼び方、大好き。
同じお菓子、だけど咲く花が変わる→花の名をつけたお菓子の名も変わる
地方によって、「おはぎ」と「ぼたもち」は材料や製法が違うという説もありますが、おおよそ、おはぎもぼたもちも、基本的には同じお菓子と言われています。
違うのは、春の彼岸か、秋の彼岸か。
「いつ食べるか」で名前が変わるんです。
春のお彼岸は春分の日です。
この季節の風流な花と言えば「牡丹」
そこで、「牡丹餅(ぼたもち)」という名をつけました。
秋のお彼岸は秋分の日。
この時期の花と言えば「萩」です。
そこで、「お萩」と呼びました。
やっぱり
「お萩」は 萩の花の頃に
「牡丹餅」は 牡丹の花の頃に食べたいんですよ。
季節の花の名をお菓子につける、日本人の感性
こういう、日本人ならではの、季節の移り変わりや季節によって違う花が咲くことに敏感な感性を大事に持っていたいと思うし、子どもたちにも伝えていきたいから。
だから、わたしは春に「お萩」って呼びたくないんです。
萩は秋に咲く花。
ヒガンバナの頃に咲く花。
秋の彼岸のときに「お萩」と呼びたい。
萩の絵柄は「秋」をあらわす絵。
日本のこうした行事や、陶器や屏風に描かれた絵柄が季節とは「関係ない」んだとは伝えたくない。
1年じゅう萩の花とは言いたくない。
萩の花は、やっぱり秋でしょ。
四季のない国じゃない
四季がある日本なんだから
四季の花の名前がついているのならその花の時期に、その名で呼びたい。
そう考えるわたしは「ガンコ」とも言われます。
信念を曲げたくない派=ガンコ(笑)
でも、やっぱり・・・
桜の花見は 春でしょ?
牡丹も(冬~)春だと思うんです。
春は道明寺の桜餅と並べていたりしますね。
春の呼び名は牡丹がいい。
春は萩じゃないわ。
だって咲いてないもの。
でもね、逆にお彼岸以外のときは、どう呼んでもいいと思ってます。柔軟にね。
いまはこういうおしゃれなデコレーションおはぎも一般的になってきましたよね。
こういうタイプ、ぼたもちって呼ばないですよね。おはぎです。
それはそれで良いと思うのです。
「棚から牡丹餅」は「棚からお萩」とは言わないですけどね…
どうしてでしょう…ご存知の方、いらしたらぜひ教えてください!
せめておはぎの名前の由来を知っている日本人でありたいな。
「棚から牡丹餅」のぼたもちは同じお菓子だと知っていたいな。
そして子どもたちにも、知っていてほしいと思うのです。
親のエゴかもしれないけれど。
そんなわたしの
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