ひな祭りには桃の花…じゃなくてもOK!桃の花を長持ちさせるコツも

3月3日は「桃の節句」…ひな祭りですね!
「ひな祭りといえば、桃の花」と聞いたことがあるでしょう。
・桃の花はいつ、どこで手に入るのか?
・どうしたら長持ちするのか?
・じつは管理が難しい桃を避けて他の花でひな祭りらしく飾るには?

を、もと花屋店長がお伝えします。

八重咲の赤い桃の花。桜の花見時に同時に咲いていたもの。

   

   

桃の花は、いつ、どこで手に入る?

桃の花は、主に切り花で、花屋さんや、スーパーなどの束売り花コーナーに
2月後半になると、並びます。
約2週間だけの限定花
ですので、
ひな祭り関係なく、「桃の花がほしいなら2月後半」と覚えておくと良いでしょう。

桃の切り花は、普通、【濃いめのピンク色の八重咲き】が多いですが
たまに、【赤】や【白】【薄ピンク】、【一重咲き】も出ています。
一重だと、ちょっと「さくら」に似てるかもしれません。

桃の枝1束、だと1,000円くらいすることもありますが。
これとても量が多くて、家庭で使いきれる量ではないため
親切なお店では小さな束や、他の花も組み合わせて買いやすくしてくれています。

 

また、この2月後半には、鉢植えを扱っている花屋さんなら同時に
「桃の鉢植え」も並ぶことがあります。

普段から季節ものの鉢植えを扱っている花屋さんを見つけておくと
こうした季節限定の鉢植えを入手しやすくなります。

鉢植えの場合は、花色や咲き方のバリエーションが切り花よりも多いです。

プラスチックに入った5号鉢で 1500~3000円くらい。
きれいな鉢に入っていたり、ラッピングされたものだと 2500~4500円くらい
盆栽の場合「咲き分け」「枝垂れ桃」が多く、3500~6000円くらいです。
 (咲き分け、というのは、1本の木から白とピンク等2色以上の花が咲くもの)

切り花、鉢植えとも、3月3日を過ぎると「なくなります」ので、お早めに!

なお、モモの花は、自然下では
「旧暦」の3月3日ごろ・・・
=関東では桜と同時期の4月上旬ごろ に咲きます。
(4月の「巷で咲く頃」には売っていませんのでご注意ください)

*「桜」の鉢植えも、2月はまだ手に入ります。桜の鉢植えについてはこちら
 

   

  

桃の花が咲かない・カリカリになってしまう、どうしたら長持ちする?

さて、この「桃の切り花」…桃の木の枝、なわけですが
買って家に持って帰ると 困った事態が発生することが多い花です。
それは…

「カリカリになってしまって咲かない!」
「なんかものすごくボロボロ崩れてゴミがひどい!」
の2つ。

桃は、本来、春一番のあとの、『春の長雨』の頃に咲く花です。
なので、

・暖かくなってきて
・湿気が多い ことが開花の条件。


【湿気】が大切なんです


桃の花は乾燥すると、花びらがカリカリになって、しおれてしまいます。
こうなってしまうと、もう開きません。
(写真の上2枚が 綺麗な花・つぼみ、下2枚が乾燥してしおれた花・つぼみ)

↑写真上半分 のような、「ふっくら、ふくふく」したつぼみの枝を買うようにしましょう。
写真下↓半分 のような、グレーがかった、シワシワしたつぼみは 咲きません。

花屋さんで売っている2月の後半~というのは
まだ北風ピューピューで「乾燥」しています。

つまり、モモの花にとっては 2月は・・・

・寒すぎる!!
・乾燥しすぎ(湿気が足りない)!! 

で、カリカリに 枯れてしまいやすいんです。

ほか、桃の花は 木の枝にほぼ直接くっついていて(柄がとても短い)
衝撃に弱く、何かにあたるとすぐにポロっと落ちてしまいます。

だから・・・

この3つの条件をカバーしてあげればOK!

≪お店で桃の花を買ってきたら≫
●1:ぶつからないようにする
●2:寒風・エアコンの風を避ける
●3:1日1~2回、花に霧吹きをする!

 (↑加湿器をつけていてもやったほうが◎)

ちなみに・・・

「桃の花を販売しているお店で」! 

店に並べている間に
「このようなお手入れをしてくれているかどうか」も「ミソ」になります。

  ↑じつはとても重要!

でも、その仕事っぷりはあんまり、目に見えませんよね。

そこで、買う時に! 
並んでる花を見て、「良い花」を買ってくるのがGOOD!!

すでに痛んでしまったつぼみはもう咲かないので、注意して見てみてください。

ぷっくり、ふくふくして、
発色のキレイなつぼみの枝を選んでくださいね。

2回目ですがよーく見てみて。
写真の上半分のが「ふくふくキレイな咲くつぼみ」。下半分のは もう開かないつぼみです。

 

そして
「冷たい風が当たらない&衝撃が加わらないように」包んでもらいましょう。
 
 ↑
こうした包装をお店でやってもらえないときは自分で上までくるんでみて。
包装の詳しいやり方や「花を買う店の選び方」「買う花の見極め方」
「花をキレイなまま持ち帰るコツ」は【おうち花入門講座】の2章「花の買い方」でお伝えしています。

 
桃の鉢植えも、買ってきたものは、
「花が終わるまでは霧吹きと室内管理」をしてください。

花が終わったら戸外に出します。
そして来年以降は「戸外でほったらかし」でOK♪
通常の「春の嵐」の季節(4月頭ごろ)に花が咲きますよ。

 *桃の花を売っている時期(2月)には咲かないので注意
 *売っている花は早く咲かせています

    

  

なお、「ぼろぼろ散る」現象のほうは
花そのものが衝撃で落ちてしまいやすいことの他にも、
桃の花のつぼみを覆っていた皮、咲き終わった花びら、しべがポロポロと落ちる仕様のために起こります。
残念ながら、これは、桃の花を飾る限り しかたがありません。
(ではどうする? という解決策はこのあとお話します)

   

    

  

桃の花じゃなくても「ひな祭り」らしくするには?

「ひな祭り」の花飾りといえば、「桃と菜の花」と聞いたことがあるでしょう。
菜の花は、早いと2月半ばから咲きますが、桜の時期にも咲きます。
明るい黄色の花を見ると、パッと気分も明るくなりますね。

  

本来、節句の花としては「桃と菜の花」と言われてきました。
桃は長寿の象徴
菜の花も、ぐんぐん伸びるため 成長を願う象徴
です。
桃色と明るい黄色の組み合わせも春らしく、可愛らしくて ひな祭りにふさわしい印象ですね。

定番の「桃と菜の花」を入れて飾ると、こんな感じです。
(左上のアレンジを除く3つは、【12カ月おうち花マスター講座】受講生さんの作品です)

こちら、定番の 「桃と菜の花のひな祭りの花」を飾る様子と 
「桃が咲かない!」お悩みについて、
動画でもお話しています。

定番の「桃と菜の花」のひなまつりのお花も とても可愛いです。
なのですが・・・

ふっくらしたつぼみの桃の花を買って、きちんと花が開く場合でも
ちょっと困る場合もあります。
それは・・・  

 

 

桃の花を使わずに「ひなまつり」らしくするには?

桃の花も、そしてじつは「菜の花」も、
花びらやしべがポロポロと落ちる花

常にバラバラポロポロと 花ガラが散り続けるんです。

家の中には、正直… 飾りにくい!
どちらも、お掃除が、大変!! な花だったりします。

「もっと、手間をかけずに飾れるひな祭りの花は ないかな?」

そんなときは、桃と菜の花の「色」に注目。
「桃色と黄色」の、春の花を飾るのがおすすめです。


スーパーで買った束売りのお花だって、ピンクと黄色ならこんな感じ。
じゅうぶん「ひな祭りっぽく」見えますよね。


ピンクだけでもOK!
和の小物を組み合わせると、ほんの少しの花でも「ひな祭り」イメージになります。
こちらは 折れてしまったストックの花先だけですが、充分きれいですよね。

 

花飾りを「お雛様」に見立ててペアで飾るのもおすすめです。
【12カ月おうち花マスター講座】の受講生さんが活けた
ひなまつりの「桃と菜の花を使わない」フラワーアレンジの例。

 

色は、ピンクと黄色
和のエッセンスを入れると
桃と菜の花がなくても、ひな祭りらしく飾ることができます。

「散るのは困るな」とか
「霧吹きする時間がないな」と思ったら
桃の花を使わなくても、大丈夫です。

 

なお、桃の花には 色々な咲き方があります。
色も 淡いピンクの他、白と赤があります。

「桃の花」の見分け方や特徴などのお話をまた別の記事で書きますね。

 

今回紹介した
・ペアで飾る
・和のエッセンスを加える
 といった

お花屋さん式・詳しい考え方とやり方
【12カ月おうち花マスター講座】2月「モダン和風&ペアアレンジ」
でお伝えしていたものです。

ご覧のとおり、受講生さんもバッチリ!キレイに
お花屋さんみたいに飾れていたので
また公開したいと思うのですが
現在はご覧いただくことができません。

今後、単月ぶんだけでご覧いただくことができるように
準備を進めています。準備ができましたらメルマガでお知らせしますね。

 

わたし、本多るみは こんな活動をしています^^
季節の花が見たくなる^^
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