「春の花」と聞いて、思い浮かぶ花は何ですか?
チューリップやスイートピーでしょうか。
春の花には、ほかにも
菜の花、ポピー、水仙、フリージア、ラナンキュラス、
アネモネ、ストック、スナップ(金魚草)
リューココリネ、コワニー、マトリカリヤなどがありますが
じつはこれらの「春の花」は
お花屋さんでは「冬」の花
「冬」が「旬」の花なんです!
戸外が春めいてきて
桜が咲くようなころには
もう、花屋さんに「春の花」は ありません!
花屋さんは、戸外が春になったら「夏」の花に切り替わります。
初夏の花をメインに、もう「ひまわり」が並んでいたりします。
花屋さんの季節は、ワンシーズン早い
花屋さんに限りませんが
お店の季節、というものは、実際の季節よりワンシーズン早いです。
服もそうですよね?
年末年始すぎたら「冬物売り尽くし」
「春の新作」とかになっていますよね?
花によって違いはありますが
花屋さんの季節も1シーズン、早いものだと思っておくと良いです。
どちらかと言うと、鉢植えよりも切り花の出回る時期のほうが早く
本来の時期の2~3か月前には店頭に並びはじめ
本来、戸外で咲く頃には店頭から消える のが一般的です。
中には本来の時期近くまで出回るものがあります。
春の切り花の場合、
「ラナンキュラス」「フリージア」「マーガレット」などは
4月上旬まで花屋さんの店頭に並んでいます。
また、例外的に、
「山から切り出してきた紅葉枝」
「山桜」「山野草」のような
【いま、山から切ってきました】形式の切り花は
本来の時期に花屋さんの店頭に並びます。
ただ、この「山から切ってきた」形式の切り花は
【いつ、店に並ぶのか分からない】のが特徴です。
「いま咲いたから切ってきた」
「いま色づいたから切ってきた」ものになるので
出回る時期は、店に並ぶその時まで分かりません。
その年の天気予報である程度、
今年は早そうとか、遅そうとかくらいはわかりますが
実際に市場に持ち込まれる日がいつなのかまでは分からず
「出会えたらラッキー」なお花ということになります。
もし出会えたら、それは
『二度とないご縁』ですから
ぜひ、お迎えしてくださいね。
鉢植えのほうが、外の季節に近い
切り花は、本来の時期よりも2~3か月早いですが
鉢植えの場合は、花の種類や品種にもよりますが
これが1~2カ月程度の前倒しになり
切り花よりは前倒しのスパンが短いです。
そのため、「欲しかったのに買いそびれた!」花があるときは
鉢植えのほうを探すと、見つかるかもしれません。
鉢植えなら、1年草の植物を除き
また次のシーズンも咲いてくれる可能性がありますから
その点でも嬉しいですね。
夏の花、秋の花、冬の花も「ワンシーズン早め」にチェックして
同じように、「ひまわり」などの夏の花(5~7月)
「りんどう」などの秋の花(7~9月)
「椿」(年末年始)などの冬の花も 早めだと思って。
ただ、椿のように「木の枝」のものは
前述の【山で採れる】ものにあたるため、そこまで早くありません。
梅や蝋梅、椿といった冬の花木は
年末年始ごろの出回りになります。
切り花ですが、およそ1~2カ月程度の前倒しです。
時期の早い地域の山で採れる時期になります。
同様に、秋の紅葉の枝ものや実のついた枝も
関東の感覚より1か月くらいの前倒しくらいです。
寒い地域の山で採れる時期になります。
中には、花木も温室で育てているものもあり
温室栽培の木は山で採れるものより出荷が早くなります。
「早い」とばかりお話してきましたが
洋服やお菓子などの季節の新商品の発売と同じくらいと思っていれば大丈夫。
つまり、花だけが戸外の季節通りというわけではなく
花もほかの商品と同じだと思えばいいでしょう。
もちろん、生き物である「花」を
この商用スケジュールに乗せるためには
人為的に商用スケジュールに合わせて咲くようにしています。
この話はまた別の記事でお話しましょう。
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